〜 月の声(1)〜

Voix lunaire




私が照らして居よう
お前の小さきその姿を

この一瞬の時空の
狭間に輝くお前の姿

薄く厚く流れる雲が
お前を覆い隠さぬよう
私が此処で照らして居よう

遥か彼方のお前の姿
今宵この偶然
お前の姿を見られる者が
どれほど居るのだろうか

お前も儚きもの
いつか終わりを告げ
その姿を見ることも無い
そして私も同じ

為らばこのひと時
重なり合う時空の中で
お前の姿が見られるように
忘れ得ぬその輝きを
邪魔するものが無きように

私が此処で照らして居よう



≪Postface≫
月と傍らで出遭ったMARSを見上げながら、月の声が聞こえて参りました
儚きものであるのは すべての存在
星も月も、そして我々も・・・
月は、時を経て出遭ったMARSに語っていたのか
それとも、我らを含む参者が出遭った一瞬の奇跡を祝していたのか

back  next
 
 Top  案 内  小説書棚  年 表  月語り  管理人  Link  Blog  

 

inserted by FC2 system